人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 96 カンボジア編《シェリムアップ たびだちのとき)

 

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遺跡でのんびりバナナを食べている子供


寄り道遺跡?も含めて、5つの遺跡を

回った。

 

出発時は1日かかると思っていたが、

1つ1つの遺跡観光に30分も

かからなかったため、

遺跡を観終わるころにはまだ

午前11時だった。

 

これは、今日中にプノンペンまで

戻れるかもしれない。。。

そう思うと、いてもたっても

いられない気分になる。

 

バイタクの運ちゃんにチェックアウト

は何時だろうか、と聞いてみると、

少し考えて彼は11時だといった。

 

となると、

宿につくのは正午くらいだろうから、

もう一泊せねばならないのか。。。

 

いや、たとえチェックアウトが1時間

過ぎても、昨日までの宿泊費で

なんとかしてもらおう。

いざとなったらどうせ1泊6ドルだ、

余計に払ってでもプノンペンへ行き、

そしてラオスに向かおう。。。

 

僕が今日宿を出ることを決めたのを

みて、バイタクの運ちゃんが、

今日帰るの?明日でいいじゃん、

とさみしそうに言う。

 

確かに、僕が泊っていたトムソンと

いう宿は、既に3泊しているせいか、

皆顔なじみだ。さみしさは僕にもある。

まるで田舎に泊まろうという番組で

宿泊先の民家を旅立つ芸人みたいな

気分になる。

 

トムソンは、僕がこの旅で、はじめて

アットホームな気分になれた場所だ。

 

だが、もし年内に帰るのなら、

あと1カ月くらいしかなく、

そしてラオスも回るのなら、

できる限りもっといろいろ回りたい。

 

もし、年内に帰るのなら。。。

もし、タイで旅を終えられるのなら。。。

 

いったい僕はどこで旅をやめるのだろう。

やめられるのだろう。

 

僕に仕事を紹介してくれた

就職エージェントは、仕事を辞めて

3カ月たつと、再就職が厳しくなって

くるといっていた。

 

くわえて、僕は誕生日を1月20日に

控えている。。。

無職の男に、無駄に年を重ねる

メリットはない。

 

今後のことを考えるのなら、

やはり年内に戻るのが妥当なのでは

ないか。。。

 

宿に到着したのは、12時くらいだった。

チェックアウトプリーズ、というと、

オーナーらしきフロントのおじさんは、

オーケー、バスはどうする?

と聞いてくる。

チェックアウトを過ぎていることは

何もいってこない。

 

このおじさんは、角刈りなうえ、

角ばった顔をして、眼光が鋭く、

ほとんど笑顔をみせないが、

その分、誠実で信頼できる人のようだ。

(警察官の方が似合いそうだが)

 

あるいは、1時間くらいのズレなど、

誰も気にしないお国柄なのかも

しれないが。。。

 

そして僕は、再びプノンペンへ向かう。