過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 74 カンボジア編《シェリムアップ ケイスケさん との出会い》
見知らぬ不特定多数と夕食をとること
になり、僕はケイスケという男性に会った。
彼は元東大生で、「かものはしプロジェクト」
というNGOを立ち上げたという。
貧しい子供たちを集めて、ハンドクラフト
工場で働いてもらい、自立支援を促すのだ
という。
僕が心の底からすごいなあ、と思い、
手放しにほめると、3人乗りのバイタク
に乗りながら、最後部座席?の彼は僕に
いった。
「でも、将来が不安ですよ。年収も、
200~300万にしかならない。カンボジアでも
月に10万はかかる」
僕はなぜ、NGOを始めたのだ、と聞いた。
すると彼は、
面白いことがやりたかったのだ、
人助けは、彼自身よりも彼の友人が
やりたかったことなのだ、と答えた。
「世のため、人のため」
とか
「貧しい子供たちに何かできることは
ないかと考えて」
とかそういう当たり前の答えよりも、
「面白いことがやりたかった」
という彼の言葉が、彼自身の優しさ
というか、人間ができていること
を表しているなあ、と僕は思う。
何しろ、「面白いことがやりたかった」
だけで、東大出の彼が低収入でNGOを続ける
ことはヤワなメンタルではできないだろう
からだ。
僕は人を助けてますよ、とあからさまに
いわないところが、若くして相当な
人格者であることをうかがわせる。
《↓ 僕が出会ったケイスケさんのNGOです》
子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト (kamonohashi-project.net)