人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 86 カンボジア編《シェリムアップ 少女の家②》

 

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工場で働く少女の家 訪問の巻②

 

工場でえた給料で何が買いたいか、

と聞かれた少女は、

「食べ物!」

と笑顔でかえしたが、

ケイスケさんは

若い子はけっこう、みんな服を

買いたがるんですよ、と言った。

 

そこらへんは洋服のレベルの差は

あるにせよ、女の子はやはり女の子で、

日本とも変わらない感覚だ。

 

ケイスケさんは少女に質問した。

生活はどう?働いててハッピーかな?

 

少女がカンボジアの通訳を介して、

それにこたえる。

内戦やポルポト時代は、バナナ1本

もまともに食べれなかった、

だから今はずいぶん暮らしがよくなった

のよ、だから幸せだ、と。

 

そうか、幸せか。。。

僕は少女の笑顔を見ながら、

幸せの定義について考えてしまう。

 

大変なときを知っているのだから、

とりあえずでも生活の糧ができている

今が幸せなのは、当然と言えば当然だ。

 

では、大変な時を知らない人間は、

幸せの定義をみつけるところから

始めないといけないのかもしれない。

 

何か少女に聞きたいことがありますか、

とケイスケさんが僕に聞いた。

僕は予想外のネタを振られた

芸人のように、うーん、と一瞬戸惑う。

 

例えが失礼かもしれないが、

急に火星に連れていかれて、

火星に関して何か質問はないか、

と聞かれているようなもので、

聞きたいことや疑問は山ほどあるはず

なのに、とっさにでてこない。

 

とにかく、生活のレベルが違いすぎる。

子供も大人も、何代続けて着ているのか、

と思うようなボロをまとっているし、

家の壁や天井はブリキでできている

のか穴だらけだ。

僕は失礼にならないかな、と心配しつつも

思いきって、質問した。

 

「天井に穴が開いているけれど、

雨が降っても大丈夫なのかな?」

雨季にスコールなど降った日には、

想像を絶する事態になるんではないか。。。

 

僕の質問が、つぼに、はまったのか、

皆が声をあげて笑い出す。

少女が笑いをこらえながらいう。

雨が降ったら、この鉄桶を置くのよ。

そういってコントで天井から落ちて

きそうな鉄タライのようなものを

僕に見せる。

 

すごいな、そんなので

スコール対策なの?!

 

僕は自分の質問が笑いをとれたことに

安心し、一緒になって笑った。

 

 

↓ 認定NPO法人かものはしプロジェクト公式HP(ご参考まで)

子どもが売られない世界をつくる | 認定NPO法人かものはしプロジェクト (kamonohashi-project.net)