人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 84 カンボジア編《シェリムアップ カモノハシプロジェクト訪問④ NGOの採算性》

 

 

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当時のSDカードが破損して泣いてます。。。

 

ケイスケさんの話を聞き終えた僕は、

ここで働いている女性たちに目を向けた。

 

女性たちに暗い顔はなく、皆おしゃべりを

したりしながら、楽しそうに仕事を

している。

それはそれでいいことなのだが、

と僕は思う。

 

僕も中国でいろいろな工場を見てきた

けれど、ここはあまり生産性が高いように

は見えないのが正直なところだった。

 

まあ、かくいう僕もなんかしらの知識

があるわけでもなく、100~1000

人の工場と比較してしまうこと自体が

野暮ではあったが。。。

 

いずれにしろ、まだまだ手探りの状態

なのだろう。

工場で生産管理をしていたような人間が

いるといいのでは、となんとなく

僕がいうと、

ケイスケさんは、

これから大きくなっていくには

必要ですね、と素直にうなずく。

 

このケイスケという人物は、

奢りも、やってやっているんだ、

というようなそぶりも態度も

まるでない。

それに、見学に来ただけで

何も事情を知らない僕がこうしたほうが

いいんじゃないか、といった言葉にも、

何も知らないくせに、こっちの苦労も

しらないくせに、といった様子も

まったくみせない。

 

まだ二十代前半だろうが、

びっくりするくらい器が大きい

人物だ。

 

この若さですごいことだと思うが、

あるいは年齢など関係ないのかも

しれない。

 

人生経験が、生きてきた年数が、

人を賢くするわけではないのだ。

 

ケイスケさんは言った。

結局金儲け主義じゃないか、と

かものはしプロジェクトを嫌う

NGOも多いんですよ、と。

 

どこかさみしそうに笑うケイスケさんに、

僕は、こう返した。

金儲けだって、いいじゃないか。

実際利益を出さなければ、何もできや

しない。

結果的に、自立を促す活動になれば

いいんだから。。。

 

僕の言葉に、ケイスケさんは、

そうですね、そう思います、

と謙虚にいい、達観したような、

でもどこか暖かみのある

視線を働く女性たちに向けていた。