人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 113 ラオス編 《ホセ再び》

 


コンポンサクというところにバスで向かう。

途中、トイレ休憩でぼんやりと物売り達を

眺めていると、見たような顔がある。

 

ホセだった。彼はやはり、Dondet に3泊

したらしい。

これからどこにいくんだ、と聞くと、

隣のバスで僕と同じ行先のコンポンサク

行くという。

僕は偶然の再開に気持ちが弾んだ。

 

コンポンサクには、バスからフェリーに

乗り換えて、到着した。

ここも島なので、バスではたどり着けない。

 

フェリーを降りて、ホテルを探そうと

僕が歩き出すと、長身の男が、後をついて

くる。ホセだ。

 

「あれ、どこかでみたことある顔だなあ」

と僕がホセに言うと、彼はにんまりと笑みを

浮かべて、

「Are you sure?」

と返してきた。

 

道すがら、適当なゲストハウスを見つけると、

ホセがロンリープラネットをバッグから

取り出し、確かこのゲストハウスは

ロンリーに載っていたんだ、といいだす。

 

僕が旅すがら出会った外国人旅行者は、

敬虔なクリスチャンのバイブルのように

みな、ロンリープラネットを持っていて、

それ以外のガイドブックを持っている

外人にでくわしたことはない。

 

ホセはDondet でも、ホテルを見つける

たびに、ここは、ロンリーに載っていた、

と本を出して同じように確かめていた。

 

僕は僕で、アンコールワットでガイドの

コピー本を買ったにもかかわらず、

何故か読む気にもなれず、世界遺産

みどころの場所が示してあるラオス全体

の地図しか活用してなかった。

 

ゲストハウスに着いたのが午後3時15分で

ゲストハウスで聞いたところによると、

近くの見どころのワットプーは、

午後5時に閉まるという。

 

どれくらいの距離か聞いてみると、8km先

らしい。それなら、自転車を借りていけない

ことはない。

 

僕は、みどころらしきものがワットプー以外

なさそうなこの場所に2泊するつもりは

なかったので、次の目的地である

パクセー行きのバスは、明日何時にでるのか

聞いてみた。

すると、朝9時が最終という。

 

ずいぶん早い最終だな。。。

 

と、いうことは、今からワットプーに

行かねば、ここに2泊するはめに

なりそうだ。

 

僕は早速ワットプーにこれから行く、

とホセに言うと、彼は迷った様子だった

が、パクセー行きバスが朝しかないこと

を知ると、オレも行く、と言った。

 

宿は1人30,000キップだったが、

25000にならないか、と宿の娘

らしき人にホセが交渉し始める。

 

50円値引きになるかどうかなんて、

僕はぶっちゃけどうでもよかったが、

僕が隣に立っている主人らしき人に、

2人で2部屋借りるから、

で1人25000でどう?と聞くと

あっさりOKしてくれた。

 

出かける前に、ホセはゲストハウスの

主人に聞いた。

このあたりで、ホームステイができる

場所があるって、ロンリープラネット

書いてあるんだけど、知ってるか、と。

 

ホセは、ホームステイはこのラオス

どうしてもやりたいことのひとつらしい。

 

だが、主人はあまり英語が通じないこと

もあってか、あまり知らない様子で、

民家なら、そこら中にあるよ、

といって笑うだけだった。

 

なるほど、別にガイドブックや旅行会社

に頼らなくても、民家に頼んで泊めて

もらえば、ホームステイには、なるな。

 

常識にはとらわれちゃ、だめなんだ、

きっと。