人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 20 ベトナム編《ハロン湾と鍾乳洞》

 

 

 

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いざ!ハロン湾へ の巻


朝8時、予定通りにハロン湾行きツアーの

バスが来た。

このツアーはホテルを紹介してくれた

中国人に教えてもらったものだ。

本当はツアーではなく個人で、そして気合

ハロン湾に行きたいところだったが、

バスなら近くに行くだけで往復14ドルも

するらしく、ツアーなら1泊2日で

お値段びっくり、35ドルというから

ツアーにした。

1泊2日のコミコミツアーで4,000円

しないのだから、日本の感覚でいえば

価格破壊クラスに安いことは安い。

 

ハロン湾は海の桂林(過去のブログを

見ていただけるとありがたいです↓)

jinsei-mikiri-hassya.hatenablog.com

 

といわれているらしく、なるほど景観は

よく似ている。

だが、こちらは海なので、広大さ、

という点では勝っているかと思う。

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壮大なハロン湾

青一色の絵具だけで表現したような

雲一つない、まっさらな空の下、

様々な景観をもつ島々の隙間を、

船が滑るように進んでいく。

 

 

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まっさらな空

 

頬をなでる爽やかな風も、

旅をしているという喜びを、

思い出させてくれる。

 

まるで、地平線の果ての海原で大航海でも

しているかのような錯覚をおぼえる。

 

そうだ、僕は旅をしているのだ。。

 

ハロン湾で、途中洞穴のような

ところに立ち寄った。

 

天から降り注いでいるかのような

鍾乳洞が、眼前に広がっていた。

 

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見事な鍾乳洞

その異世界とも思える光景に、

僕は思わず息をのむ。

 

日本でも鍾乳洞はいくつか見て

回ったが、まるでスケールが違う。

人工的なライトアップもよくできて

いて、見るものを魅了する場所だった。

 

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船が途中の島の港に停泊し、

バスに乗れ、と案内された。僕らの

ガイドはバスに乗らず、明日8時出発だと

言い残して、僕らを置いてホテルに入った。

 

どこに行くのかもわからないバスだったが、

どうせどこにいくにしろ、すぐに着く

だろうと思っていたら、1時間以上

たっても降りるべき場所がわからない。

 

途中途中でバスがホテルのような建物の

前に停まり、ガイドらしき人に従って

外国人たちがバスを降りていく。

 

ところが、僕のツアーガイドはこの

バスに、最初から乗っていない。

 

気がつくと、どこで降りたのか、

さっきまで一緒にバスに乗っていた

顔見知りになった人たちが

だいぶ減っている。

 

不安になって、バスに残っている他の

外国人の面々に聞いてみても、彼らも

不安そうな顔で、どこでバスを降りる

のか見当もつかないという。

 

髪の長い長身の白人女性が、しびれを

きらした様子で、どこで降りるのか、

と聞いたところによると、トムという

現地ガイドは次のホテルで降りろ、

といった。

 

残った乗客みんなで話し合うが、

そもそも誰も自分たちのガイドの

名前を知らない。

このトムというガイドに従って

いいのかもわからないし、

言葉も満足につうじない。

 

もっといえば、皆ホテルでツアー

を予約しただけで、ツアーを手配

している旅行会社の名前すら誰も

わからない状況だった。

 

僕も僕だが、みんなだいぶ

思い切りがいいというか、

なんというか。。。

 

そうこうしている間に、どんどん

バスの乗客が減っていって、みんなの

不安はピークにたっする。

いったい、このバスはどこまで

いくんだろう。。。

そして、どこに向かっているのか。。。

 

そう思っていると、バスが停車する。

窓の外を見ると、最初にバスに乗った

時にあったホテルが見えた。

 

どうやら僕らはただこの島を一周して

きただけらしい、

そう気づき、知らない者同士、みんな

顔をあわせる。

そして、声をあげて全員で大爆笑した。