人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 111 ラオス編 《千円ツアーと笹》

 

ツアーで見かけた風景


メコン川周辺10ドル日帰りツアーの途中、

二つの滝を見に行った。

滝というからには、日本でいう華厳の滝

ようなものを僕は想像していて、それなら

日本で腐るほど見てきているし、

正直あまり期待していなかった。

 

それにくわえて、長期にわたる

旅は時折、人を無感動に

する性質を持っているから、

毎日、毎週のように絶景を見て回ると、

いつのまにか耐性みたいなものができて

きて、ああ、こんなものか、、、

と思うことの方が多くなる。

 

どちらかというと、毎日仕事に追われて

いる合間に、ちょっとした景色を見に

行ったほうが、人は感動するものなのだ。

 

ところがそんな僕の想像は、いいほうに

裏切られた。

二つの滝は、高低差はそれほどない

ものの、急流といったほうがふさわしく

いくつかの川の流れがひとつとなり、

岩にぶち当たり、水飛沫をあげ、

ひとつとなり、爆音を伴いながら

なにもかもを飲み込むように流れていく。

 

まるで、いつも穏やかなメコン川の、

怒りに似た感情がほとばしっている

かのように感じ、僕はメコン川の、

壮大な威厳のようなものに触れた

気がして、しばらく呆けたように

それを見続けていた。


 

その夜は、ホテルの近くの屋台で、

鶏肉を焼いているところがあり、

いくつか注文してみた。

 

つみれ、のようなもの。

手羽先、のようなもの。

肉団子、のようなもの。

ソーセージのようなもの。

(どれも確信がもてない 笑)

 

ライスはないのか、と聞いてみるが

全く理解してもらえない。

相手が話せるのは、ワンサウザンド、

ツーサウザンド、といった具合に、

お金の単位だけなのだ。

笹にくるまり、紐で縛った食べ物が

あり、きっと米に違いないと検討を

つけ、小さいから5つ注文し、

宿のレストランでビールを頼み、

食べてみることに。

 

笹の中身は。。。

笹。

また笹?

その笹の中身は。。。

笹。

NEXT??

 

そして結局、中身はなく、

全部が笹なのかと疑問がよぎり

始めたころ、中から人差し指の

第一関節くらいの大きさの

生ハム、のようなものがでてきた。

 

なま。。。はむ???

 

鳥インフルエンザ、というフレーズ

が頭をよぎる。

いやいや、鳥インフルは人には

かかんないんじゃなかったっけ?

いやいや。。。

 

というかそれ以前に、僕の目の前の

テーブルには、肉しかない。

(あとビール)

これをみたら肉食獣だって、ちょっと

遠慮したくなるかもしれない。

 

そして、お約束通り、翌日は

腹をくだしまくった。

 

 

さすがにこれを喰らうガッツはなかった