人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 58 ベトナム編《ホーチンミン 》

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20211125174451j:plain

ホーチンミン周辺でみかけた 愉快なゴミ箱

 

 

シクロはもうコリゴリだったので、

流しタクシーならぬ流しバイタクを

つかまえて、地図と絵を見せて、ここを

知っているか、と聞くと、

YES!!

ウルトラマンクイズの猛者くらい

の勢いで即答がくる。

 

1万ドンといわれたが、さすがに百円以下は

安すぎだろうと思い、

2万ドンわたして、バイタクにのる。

ところが降ろされた場所であちこち歩くが、

どうやら目的地と全く関係ないところに

勝手に降ろされたらしいときづく。

 

勘弁しろよな、全く。。。

僕は、思わず苦笑する。

 

これくらいで本気でイライラしていたら、

東南アジアは旅できない、と

知ったかぶり風に考える。

 

なにしろ、全く右も左もわからない

土地だ。

ここだ!といわれたら

ああ、ここなのだ、と思うのは当たり前だった。

 

その後も違うバイタクに乗って、

名所を回る。そこそこ見ごたえはあるの

だろうけど、まあこんなものか、程度の

印象だった。

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20211125174527j:plain

すごいといえばすごい

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20211125174704j:plain

なかなかといえばなかなか

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20211125174613j:plain

こんなものかといえばこんなもん

旅を続けると、毎日景勝地、名所を

回っているわけだから、

感覚がマヒしてくるのかもしれないが。。。

 

ある気弱そうなバイタクは、

いくらだと聞くと、

長い間考えだしちゃう奴もいた。

 

値段を聞かれて長考しちゃうなんて、

大丈夫かいな?

3万ドンでどうか、というと、

それで納得したらしく、僕を後ろに

のっけてバイタクは走り出す。

 

後部座席から、僕はバイクにミラーが

ないことに気づいた。

そして、走行メーターは軽く8万キロを超えている。

嫌な予感しかしない。

 

嫌な予感ほどあたるもので、気弱そうなバイタクの

運転は凄まじく、赤信号なら歩道をつっきり、

対向車線もへったくれもあったものか、

俺がルールだ、と暴れん坊将軍並み。

 

運転しないときはすごい気弱そうだったのに、

ジキルとハイドか?

 

ひととおりの観光を終え、ホテルに

戻った僕はバイタクの人生について考える。

 

学歴もない、経験もない。

あるのは、バイク、そしておそらく

自分の帰りを待っている家族。。。

 

今日を食べるため、ただ毎日バイクに

乗り続けるしかない。

 

詐欺やダマシはよくないと思うが、

ある程度金額をふっかけるくらいで

なければ、まじめにやっていては

生きていけないのかもしれない。

 

とくに、都会のバイタクは競争が

激しいだろうから、生き血をすすう

くらいの勢いで働く必要があるのだろう。

 

自由気ままそうに見えるが、

それなりに苦労があるに違いない。

事故ったら保険にすら入ってないだろうし。。。

 

くわえていうならば、後部座席に乗って

いて事故っても、恐らくこちらも事故責任

ならぬ自己責任間違いない。

 

なにしろ僕は、ノー保険で旅している

わけだし。。。