人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 一人旅 ベトナム編 18 《バナナ商法にひっかかる》

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20211010181313j:plain

見切り発車 バナナ商法にひっかかるの巻

 

 

その日の観光を終え、ホテルに戻る道を

歩いていると、三角の麦わら帽子を被った

バナナ売りに話しかけられる。

いらない、いらない、と足を止めずに

手を振って歩き続けながら、

いや朝食のために買ってもよかったかな、

とも思いなおしていると、

読心術でもつかえるのか、背後にぴったり

と影のようについてきている。

まあいいか、と思い、ハウマッチ、と

と聞いたが、よく聞こえない。

ピクチャー?といわれ、きづいた時には

バナナ売りおばちゃんがかぶっていた

三角の麦わら帽子をかぶせられ、

バナナをのせている籠までかつがされる。

僕が苦笑して、カメラを渡すと、他の

バナナ売りまでやってきて、写真に

写ろうとする。

 

 

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20211010181356j:plain

名前をジャパンダックと改名したほうがいいかも。。。

 

どうすれば観光客にウケるか、知っている

風だ。なかなかたくましいではないか。

バナナ5本を包んでもらい、いくらか

聞いてみると、

100,000ドン

といってくる。

10万ドン??

いやいや、宿が1000円の世界だよ?

10万ドンといえば、600円はする。

日本のコンビニのバナナより高い。

バナナ5本なら、物価を考えれば

1/10でいいくらいだ。

高い、というと、写真をとったじゃ

ないか、といってくる。

確かにそうだが、勝手にお膳立てを

して、僕のカメラで写真を撮っただけ

なのに、いくらなんでも、ぼりすぎだ。

 

10万ドンも払えない、というと、

あっさりじゃあ5万ドンといってくる。

まさかの50%引き、緊急値下げだ。

最初っから5万ドンで言わないのも

腹が立ったし、そもそも5万ドンでも

高い気がしたが、仕方なく、5万ドン

払う。

 

すると、写真の中に入ってきただけの

別のバナナ売りの女性が、自分にも

5万ドンよこせ、といってくる。

なんで?写真に入っただけじゃん!

どうしてバナナを売ったおばちゃん

と同額なんだよ?

と思ったが、仕方なく

1ドルだけ払うと、5万ドン、

とゆずらない。

やってられん、と思い、歩き出そうと

すると、もう1ドル、といってくる。

さすがに腹が立ったので、無視して

歩き出すと、腕をたたかれた。

なんて凶暴な。。。

 

それにしても、この旅を始めてから、

相場や値段というものにはしばしば

考えさせられることが多い。

 

ホテルに戻って、仲良くなった

フロントのおばちゃんと話している

と、他の客が延泊する、といって

話に割り込んできた。

そのあと、フロントのおばちゃんが

僕に言った。

実はほかの客には

1泊30ドルとっているけど、

内緒にしてね、と。

僕の場合は、安宿を探しているのを

知っていたから、10ドルで提案

してきたらしい。

 

フォー屋台(屋根はないが)も

そうだ。

昨日と同じものを食べているのに、

昨日は4万ドン、今日は3万ドン。

しかも、今日は3、と出した指の、

薬指が自信がなさそうに少し

曲がっていた気がする。

(ついでにいうなら、表情も弱気

だった)

きっと普段は2万ドンなのだろう。

まあバナナ5本で10万ドンと

いかにもやりすぎでなければ特別

腹は立たないし、むしろ面白くも

あるのだが。

 

東南アジアはまず値切るところから

始まるらしい、と僕は身をもって

感じ始めていた。。。