人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 14 ベトナム編(ベトナムの熱気) 

 

 

 

 

 

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見切り発車 ベトナムの巻 はじまりはじまりー


バスがハノイに到着した。

 

いつものごとく、まずはホテルを探さねばならない。

我ながら、ずいぶん非効率な旅だ、と苦笑する。

 

目の前に、同じバスに乗っていたフランス人のカップルが

いた。彼らは既に宿泊先も決まっているらしい。

(あたりまえか)

僕は彼らについていこうか悩んでいた。

到着した見ず知らずの土地で、自分で宿を探すのが旅の

醍醐味かもしれないが、ホテルがちゃんと英語で「HOTEL

と看板がでているかもわからない。

ベトナム語だったりしたらお手上げ、野宿決定。

それに、もう午後3時を回っているし、重いバックパック

背負ってウロウロする気にもなれない。

 

やはりベトナム初日くらいは、おうちゃくをして、

フランス人のお世話になってタクシーでもシェアしよう。

そう決心したところで、中国人らしき女性が話しかけてくる。

どうやら10ドル以下でホテルがあるらしい。

フランス人の男性の方が、僕に聞いてくる。

「その中国人についていくかい?」

僕はもうフランス人の厄介になると決めていたので、

「そうする」

と答えた。

すると、そのフランス人は、

「OK、チャオ!」

といって歩いて行ってしまった。

あれ、この中国人のホテルに泊まるんじゃないの。。。?

どうやら僕は勘違いをしていたらしく、

怪しげな中国人と二人っきりでその場に取り残されてしまった。

 

じゃあ、この車に乗ってくれ、と中国人に言われ、

いわれるがままに埃にまみれたバンに乗る。

本当に、こいつについてきてよかったのだろうか。。。

僕は動き出した車内の中で自問自答する。

このまま拉致されて、湖に沈められたりしたりして。。。

 

先ほどの中国人が、いろいろと話しかけてくる。

適当に相槌をうちながら、こいつ、会話をすることで

僕を安心させようとしてるんじゃないか、

という疑念で僕は頭がいっぱいになった。

 

最悪、危険を感じたらバンを飛び出すしかない。。。

そう思いながら、荷物が後ろに積んであることにきづく。

荷物が自分の家みたいなもんだから、身一つで

逃げ出してもどうしようもできないな。。。

 

そんな疑心暗鬼にとらわれて叫びだす一歩手前まで

到達したとき、バンが停まった。

降りてみると、意外にまともなホテルが目の前にあった。

どうやら取り越し苦労だったらしい。(あたりまえか)

 

シングルで一泊10ドルという部屋をみせてもらう。

(どうやら米ドルで支払ってもいいようだ)

中国で泊った狭いホテルよりよっぽどいい。

これが10ドルとは、物価の違いはすごい。

 

とりあえず1泊することにして、周辺マップをもらい、

街を散策することにした。

 

銀行があったので、トラベラーズチェック100ドル分を

ベトナムドンに変えてみる。

100ドル=167,000ドンがレートで、

10万ドン札を16枚も渡される。

この謎すぎる貨幣単位に慣れる日がやってくるのだろうか。。。

 

ハノイの街は、想像を絶するくらいバイクが多い。

中国でもバイクだらけで驚いたが、その比ではない。

交差点で信号が赤になると、1車線の狭い道路でも

50台くらいのバイクが停まる。

 

街中のツーリストインフォで買った地図とにらめっこ

しながら歩いていると、リアルに1m歩くごとに

バイクタクシー(以下バイタク)に

 

どこいくんだ?

どこにでも連れてってやる!

 

と話しかけられる。

落ち着いて散歩もできない。

ひとりで静かに散歩するには無縁の国らしい。

まあ、1人で地図を広げながら歩いているこっちが

カモにしか見えないのもわかるんだが。。。

 

ベトナムの歴史には疎いが、元々どこの植民地だったのか、

ヨーロッパ調のカラフルな建造物があちこちにみられる。

 

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家なのかな。。。?


中でも教会は、かなりの歴史を感じさせるものだった。

 

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ふるびた教会

暗くなりだしたころ、そろそろホテルに戻ろうかと

考えていると、Market Placeという看板がある場所に

でくわした。

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Market place

狭苦しいとおりに、ありとあらゆるものが売っている。

生きたカエル、頭がついたままのニワトリ、カニ、コイ、

傘、帽子、Tシャツ、果物、貝、豚の丸焼き。。。

 

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カニとコイ。。。と目の前の泡の中は。。。

 

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ホルモンなまかじりもOK?


その狭い通りを、クラクションをけたたましく鳴らせ

ながら、数えきれないほどの二人乗り、三人乗りの

バイクが通り過ぎていく。

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バイクの群れ

雑多な人々の熱気が、濃度を増して、視界を曇らせるほどに、

大気に充満しているかのようだ。

 

すごい、これがまさに、

東南アジアなんだ。。。

 

僕は熱気に包まれながら、自分自身も熱にうかされた

ように、歩き回った。