人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 91 カンボジア編《シェリムアップ フジタさんと夕食を食べる》

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20211228164004j:plain

 

ホテルの近くのいかにも地元、と

いった感じのレストランで、

フジタさんと夕食をとった。

 

僕は2ドルのマッシュルームと

チキンの炒め物で、

フジタさんは1ドル(100円)

で小魚とごはん、野菜を選んだ。

 

衛生管理にクエスチョンが八つくらい

つきそうな、こんな食堂もどきの

場所で、もくもくと何の抵抗も

なく食べているフジタさんは、なかなか

の猛者というか、おとなしそうな感じ

なのに、ちょっと(素敵な意味で)

変わっている。

 

ちなみに僕を見送ってくれた友達の

広島の女の子は、外ではトイレに

いきたがらないくらい潔癖だから、

同じ女の子でも大きな違いだ。

 

野菜をもしゃもしゃ食べている

フジタさんの、

ビューラーで整えたまつ毛の奥に、

奥二重の瞳がのぞいている。

 

かわいいな、と僕は素直に思う。

だが、僕に気があるような感じは

まったくないから、何もしようもない。

 

フジタさんが夕食代を払おうとしたとき、

オレがさっきまとめて払ったから

いいよ、というと、

フジタさんは、

すみません、ごちそうになって、

と律儀に頭を下げる。

 

1ドルおごっただけで感謝されると

逆に悲しくなるよ、と僕がいうと、

フジタさんは声をあげて笑った。

 

ホテルの前までいって、フジタさんと

サヨナラをして、僕は自分のホテルに

向かって歩き出した。

 

やっぱりメアドくらい聞いとくべき

だったかな、と思いながら。。。