人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 108 ラオス編 《日本人の若者》

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野良牛?!

 

 

 

 

Dondet から乗ってきたボートを

降り、軽トラックを改造しただけの

車の荷台に乗ると、

日本人の若い男がいた。

 

聞くと、歩いて2時間もあれば

1周してしまうだろうDondet

で、驚いたことに彼は

9泊したという。

 

何をしてたの、と聞くと、

子供たちと遊んでいた、と彼は

笑顔でいう。

 

ああ、こういうのが旅人なんだな、

と僕は思った。

彼は大卒で、映像ドキュメントの

製作会社に勤めていて、1年間の

休みをもらって旅をしているという。

 

1年も休みをもらえるなんて、

うらやましいなあ、

と僕が率直な感想をいうと、

彼は、

それも口約束みたいなものだし、

帰国して戻っても最初は正社員

扱いではない、といった。

 

そういいながら、人懐っこい

笑顔を浮かべている彼をみて、

これが若さということなのかも

しれない、と僕は思った。

若ければ若いほど、人生に

やり直しはきくからだ。

だが、それもただの僕の思い込み

で、実際はそうとも限らない

のかもしれない。

学生ならともかく、大学を出た

ような年であれば、いきなり

海外旅行に何年も行けば、

若くてもなかなか思ったような

仕事には就けないだろう。

 

それにきっと、彼みたいなヒトは

いくつになって旅をしても、

帰国後の心配などしないのかも

しれない。

そして僕みたいな人間は、

若かろうがさらに年を取ろうが、

未来のことを常に気にしすぎながら

生きていくのかもしれない。

貧乏性みたいなものだろうか。

 

彼はモンゴルのグランバートルや、

さらにその奥地まで旅したことも

あるらしい。

観光客は彼一人で、言葉も通じず

難儀したとか。

 

言葉も通じない国は面白いかも

しれないが、大変だろうと僕が

いうと、人からもらった指さし

会話帳でなんとかすごしたらしい。

 

僕は僕で、はっきりした目的地も

期間も決めていないんだ、というと、

別れたばかりのスペイン人のホセと

同様に、それが一番いい、と

彼は笑顔でいった。

 

それは、

1日が過ぎるたびに、

旅に残された日数を指折り数えなく

てすむからだろうか。。。