人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 54 ベトナム編《ホーチンミン行きのバスでの出来事》

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見切り発車 トイレの概念について考えるの巻

予約通り朝6時にホテルに迎えが来て、
いわれるがままに白いワゴン車に乗る。

 

バスが来ると思っていたのに、まさか
これでサイゴンまでいくつもりだろうか。

窓の外には星が見える。
朝6時といっても日本では5時だ。
オリオン座を見つけ、ベトナムでも
オリオン座が見えるのだ、
と当たり前の事実を、感慨深く眺めた。


しばらくしてバスに乗り換えた。
最初のワゴンはバスに人を集めるため
だったらしい。

1時間ぐらい乗っていると、レストランの
ようなところで停車した。

そういえば夕食付きと言われていたこと
に気づく。我ながら適当すぎる。。。


レストランの座った席の隣に二人の女性がいた。
英語を話せるらしく、どこに向かっている
か聞くと、ホーチミンシティ、と返ってくる。

よかった、このバスはサイゴン、つまり
ホーチミン行きなのだと確認できて、
僕は安堵した。
どこかで間違ったバスに乗ってしまったり
していたら目も当てられない。


彼女はクイニョン出身の大学生で、
ホーチミンにある大学に通っているらしい。

煮卵、煮チキン、野菜炒めなどがテーブルに
のり、皆皿を回したり、よそいあったり
親切だった。

再びバスに乗り、深夜のある時、バスが停まった。
トイレ休憩かと思い外に出たが、トイレらしき
建物は見当たらない。
みんな、立ちションをしている。

運転手が急に尿意をおぼえてやむをえず
停車したのかなと思いバスに戻った。
しばらくすると、女性達もバスに戻ってくる。

えっ。。。

そ、それって。。。

いやいや、さすがにそれは。。。

3時間後、再びバスが停車する。
明け方で、外は明るくなってきていた。
バスのドアを出ても、やはりトイレはない。

別に立ちションに抵抗がない僕が
用をすませていると、
それほど遠くない距離で、
ベトナム人のおばちゃんが野グソをしていた。

なるほど。。。

バスがトイレ休憩に停まったから
といってそこにトイレ施設があると考えるのは、
文明社会に毒された、

先入観だったんだな。。。

さすがベトナム。。。そうつぶやいて
カルチャーショックをおぼえながら
僕はバスに戻った。。。