人生見切り発車

永遠にみつからない自分探しの旅(仮)

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 102 カンボジア編 《ラオスとの国境》

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220109195341j:plain

DON DET の旅行会社w 国境の写真があったはずだが、SDが死んでます。。。

 

翌日、four thousand islandの

ドンデットという街に向かい、

バスに乗る。

 

ドンデットはラオスだから、

今日カンボジアを後にすることになる。

 

ちなみにバスといっても、13人乗りの

ワゴンである。

こんなワゴン車で長距離行くのだろうか、

と思っていたが、途中の

Stung Sten というところで停車する。

 

どうやらワゴンは一定区間を往復する

だけのものであり、何度か車両を

乗り換える必要があるようだ。

 

Stung Stenでは、色々なヒトと出会った。

スペイン、アイルランド、USA。

などなど。

 

2時間もStung Stenで待たされ、ようやく

次の場所へ向かう車が動き出す。

 

New adventure !!

(新しい冒険の始まりだ!)

とスペイン人のホセがいう。

 

New adventure...

いい響きだ。

確かに、国境越えはいつも僕に、

新しい旅の予感をさせる。

 

カンボジアラオスの国境は、

日本の田舎の有料道路の、

料金徴収所クラスにちっぽけだった。

 

なにしろ、小屋一つに赤白の踏切に

ありそうなバーがぶら下がっているだけ

である。

 

道路の横の茂みをとおれば、だれでも

なんなく違法入国できそうだ。

もちろん、出国時は色々と面倒に

なるだろうが。。。

 

だが、このみかけはちっぽけな

国境で、思わぬトラブル勃発

となった。

 

《続く》

 

 

 

 

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 101 カンボジア編 《イルカツアーらしきもの》

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220108192900j:plain

 

 

明日からフォーサウザンドアイランド

に行こうと決めた僕は、その日の

午後はホテルのフロントに勧められるが

ままにイルカが見れるというボート場

までバイタクで行くことにした。

 

ボートの乗船時間は90分だったが、

乗船後30分経ってもイルカどころか

川は物音ひとつしない。

 

ひょっとして、

これは、

「イルカが見れるボート」

ではなく、

「イルカが見れることもあるボート」

ではないのだろうか。。。

(その違い、大きいよ!)

 

そう思い始めたころ、遠くの水面に

一瞬、尾ひれのようなものが見えた。

 

夕焼けの太陽の光が、川面に反射して、

太陽への階段のように水面に揺らめく。

そんな中、時折、そして一瞬だけ、

そして少しだけ、

イルカが尾ひれを見せる。

 

なんて、感動的な光景だろう。。。

 

イルカ見学ツアーくらいの勢いで

ホテルに勧められたので、

イルカがジャンプするとか、

餌をやる、

とかぐらいがあるのかと思って

いたが、この純朴なボートツアー

はそれはそれで素晴らしいものに

思えてくる。

 

きっと、イルカは見れる、

見れなかったらメコン川の壮大な

夕日を楽しめばいい。。。

静かな川のせせらぎに、

耳をすませばいい。。。

 

そう、それでいいんだ。

別に僕は、

毎日に結果を求める旅を

しているわけではないのだ。

 

そんなことを考えながら、

僕はメコン川の夕日を

眺めていた。

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 100(祝100回ごえw)カンボジア編 《クラティエ到着》

コンポンチャムをバスで出て、

その日の午後にクラティエに到着した。

 

バスを降りたところで、ホテルの勧誘に

あい、言われるがままについていく。

 

1泊5ドル。5ドルだろうが4ドル

だろうが正直どうでもいい衝撃価格

なので、部屋が清潔ならば問題なく、

そのままそこに決めた。

 

クラティエも、コンポンチャム以上に

小さな町だ。

屋台で焼きバナナを売っている。

一度は試してみたいと思っていたので、

ハウマッチ、と聞いてみると、

人差し指を1本たててくる。

 

なんせ個室の宿が言い値で5ドルの

国である。

1ドルじゃないよな、と思い、

1000リエルをわたそうとすると、

100リエルだけ受け取り、

後は返してくる。

100リエル=2.5円。

1円玉3枚でお釣りがでるすごさ。

五円チョコもびっくりだ。

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220107193951j:plain

バナナ4つで2.5円ということは、1本あたり。。。?

バナナとはいえ安さもすごいが、

東南アジアを旅してきた僕にとって、

いかにも何も知らなそうな観光客

から、正規の値段だけをうけとろうと

する姿勢に少なからず感動を覚えた。

 

ここが田舎だからか、それとも

ベトナムが異常だったのか。

陸地続きなのに、国民性というものは

やはりあるらしい。

 

屋台もだいぶ見慣れてしまったなあ、

と思い歩いていると、豚の首から上だけ

を置いている屋台の肉屋があった。

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220107194044j:plain

そこのお兄さん! 豚の頭 まるごとありますよー

売り物なのか、飾りなのか、さっぱり

わからないが、やはりカンボジア

あなどってはいけない。

 

ちなみに、これでもか、ってくらいの

簡素な散髪屋もあった。

これなら僕でも始められそうだ。

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220107194217j:plain

初期投資はハサミだけ? 究極の散髪屋

 

 

 

ホテルのフロントに、

明日はどうするのだ、と

聞かれ、北に行くつもりだ、と

答えると、こう聞かれた。

Do you want to go four thousand island?

 

フォーサウザンドアイランド。。。

その響きに僕は一瞬にして心を奪われる。

フロント曰く、観光客はみな行くところ

らしい。

カンボジアにもう1か所くらい寄っても

よかったが、コンポンチャムがあまりに

退屈だったため、このまま北に行って

早めにラオスに入り、ラオスで1日

余計に滞在するほうがいいだろう、

と思い、即決君でチケットを買った。

 

観光地ずれしていない田舎はそれは

それで楽しみはあるのだが、

やはりある程度観光地でないと、

毎日が正月休みの、

動くニートには

やっぱりつらいものがある。

 

それはシェリムアップに行ったあと

感じたことだ。

 

よし!行こう。

4千の島と名付けられた土地に。。。

 

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 99 カンボジア編《コンポンチャムのバイタク》

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220106191443j:plain

 

メコン川にかかる1kmはあろうか

という橋が見える川沿いのベンチに

座り、読書をした。

 

旅を出発した時は、20冊くらいあった

本も、既に8冊になった。

そのうち6冊は沢木耕太郎

深夜特急

で、既に2回読んでいる。

 

本はあまりに重いので、読み終えた

ものは捨てているが、深夜特急だけ

は日本まで持ち帰ろうと思う。

バックパッカーのバイブル的

本です。読んでいない方は是非!)

 

しばらくそうしていると、

20歳くらいの青年が、

ハローと言って同席してくる。

 

青年曰く、あの巨大な橋は5年前に

日本とカンボジアで建設したもの

らしい。

 

橋ができる前は舟で渡っていたらしい。

橋一つと言えど、これだけ巨大で

あれば生活が激変した人もいるのかも

しれない。

 

やはり彼も貧しいらしく、聞いても

いないのにろくに学校もいって

いない、とぼやきだす。

 

日本のこと、カンボジアのことを

30分くらい話しただろうか、

青年はこの後どうする予定か、

と僕に聞いた。

 

いいレストランを知っている、

と勧めてくれたが、生憎腹は

減っていない。

いらない、とやんわり断ると、

オンナはどうだ、と聞いてくる。

 

レストランからオンナって、

飛躍がすごすぎないか?

 

白人、中国人、ベトナム人

なんでもそろっている、

カンボジア人なら5ドルだ、

と彼は明るい調子で言う。

 

僕は彼の言葉に正直がっかりした。

彼が最初に言っていたとおり、

ただ単に、彼は日本人と友人に

なりたいだけなのだ

と思っていたからだ。

 

試しに僕は聞いてみた。

日本人がそういうところに

行きたがることについて、

どう思うのだ、と。

 

その日暮らしに近いような

暮らしをしているバイタクに、

日本人はどうみえるのか。

嫌悪感はないのか。。。

そんな気持ちが知りたかった。

 

すると彼は、ブンブン

ソープランドのことをいうらしい)

はいいぞ、安いし、安全だ、と

笑顔でいう。

 

金になればなんでもいいのだろうか。

それとも、風俗がいやらしいと

思うのは、単なる日本人的な

ナイーブな考え方なのか。。。

 

よくよく考えてみれば、

オンナをいらないか、

と聞いてくる青年に、

オンナを買う男をどう思うか、

と聞いて、俺は大っ嫌いだ、

なんていうわけもない。

 

彼はあくまで日銭を稼ぎたいだけで、

善悪などどうでもいいのかもしれないし、

そもそも善悪を考える余裕など

ない暮らしなのかもしれない。

 

観光資源の少ないこの街では、

そうでもしないとバイタクも

厳しいのかもしれない。

 

最初からそういう話をされて

いたならまだよかったが、

30分も会話をして仲良くなった

と勝手に思っていた後だった

ので、正直僕は疲れをおぼえた。

 

僕は、ただ現地の人と日常的な話を

したかっただけだったのだ。

なんだか無性に日本に帰りたくなった。

 

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 98 カンボジア編《コンポンチャムへ》

 

その日はまず、カンボジア南東部、

プノンペンからは北東にあたる

コンポンチャムに向かうバスに乗った。

 

本当はさらに先のクラティエという

ところに行きたかったが、いかんせん

メジャーな土地じゃないせいか、

バスがみつからなかった。

 

コンポンチャムというクリーミー

クラムチャウダーの進化版みたいな

名前の都市へ向かうバスは、

白人など見当たらず、見る感じ

では地元の人間でしめられていた。

 

そういう僕も、今ではすっかり

現地民らしく日焼けをして、

時折クメール語で話しかけられる

しまつだったが。。。

 

コンポンチャムは、観光客にとっては、

本当に何もない街だった。

あるのは、メコン川だけ。

まあ、日本でも田舎に行けば

似たようなところはいくらでもあるだろう。

 

宿泊先のホテルでも、観光ツアー?

なにそれ、食べれるの?

って雰囲気で、

あるのは自転車のレンタルだけ。

 

とはいえ、何もしなければ本当に何も

やることはないので、自転車を

レンタルしてみる。

何もせずにのんびりすることが

楽しめるのは、日々忙しく働いて

いる人だけなのかもしれない。

 

観光名所とはいえないものの、

寺らしきものはいくつかあった。

日本でいえば神社のようなもので、

恐らく珍しいものではないだろう

が、異国から来たものからすれば

それなりの建物のようにみえてしまう。

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220105182017j:plain

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220105182026j:plain

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220105182038j:plain


メコン川をはさんで、巨大な橋が

みえる。

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220105182054j:plain

写真に入りきらないでかさだ。

ホテルまで連れってってもらった

トゥクトゥクの運ちゃんが、

Japanese bridge といっていたから、

日本がODAかなんかで建設した

のかもしれない。

 

試しに橋を自転車で渡ってみる。

1kmはありそうな長い橋だ。

 

橋をわたりきると、レストランと

屋台がたくさんあった。

 

なぜかどの屋台もトウモロコシを

売っている。

ソウルフードなのだろうか。。。

 

レストランはどれも住居と兼用なのか、

みな5、6個のハンモックが

ぶらさがっている。

 

野良牛なのかなんなのか、街のいたる

ところで牛がいる。

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220105182145j:plain

 

本当にのどかな街だ。

 

だが、やはり何かが足りないというか、

心に空白があるように感じる。

 

宿のバイタクや、NGOで出会った

人たち、色々あったが一緒に酒を

飲んだ学生たちが懐かしい。

 

一人旅はやはり孤独なのだ、

と実感してしまう。

 

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 97 カンボジア編《再びプノンペンへ》

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220104164720j:plain

さよならシェリムアップ

 

プノンペン行きのバスが無事

みつかり、僕はシェリムアップを

後にした。

 

途中のバス休憩で、タバコと缶コーヒー

を買った。

肉まんが売っていて、腹は減って

なかったが、試しに食べてみることに。

 

中身はウズラが入っているが、

肉にあまり味がない。。。

ベトナムでも似たような肉まんを

食べた気がする。

 

口直しにタバコを吸っていると、

痩せた子供がカンボジア語らしき

言語で何か僕に言ってくる。

 

ノーノ―、と僕はすげなく追い払う。

子供はいったん諦めて、他の人にも

行ってみるが、だめだったらしく

再び僕のところへやってくる。

 

何を欲しがっているのか、わからないが

たぶん物乞いなのだろう。

片田舎だから、カタコトの英語も

知らないのだ、おそらく。。。

 

たいして飲みたくもない缶コーヒーと

肉まんを食べながら、お金を1ドルも

あげない自分はいったいなんなのだろう

と考え、気持ちが暗くなる。

 

そこまで考える必要はない、

お前が旅を始めてから物乞いが

でてきたわけではないのだ、

と自分に言い聞かすが、やはり

気持ちは晴れなかった。

 

プノンペンへ到着し、ホテルでテレビを

観る。

なぜか60チャンネルくらいあって、

ところどころ同じ番組をやっている。

チャンネルをかえていると、

NHKがやっていた。

インドのムンバイで、丸紅液化ガス

の従業員が死んだ、というニュースが

やっていた。

偶然だが、僕と同じ苗字の人が

亡くなったらしい。

 

自分は、ぼったくりバーくらいしか

危険を感じたことはないが、

タイに行けば、空港が占拠されている

くらいだから情勢は不安定かもしれない。

 

タイのニュースを見て、母親は僕の安否

を気遣っているかもしれない。

 

次のニュースで、ベトナムでぼったくり

バーの被害が多発しているとやっていた。

 

はやくいってよ!

 

と思うが、もちろん早くいっても

僕がNHKを観ている可能性はないに

ひとしい。

 

なかにはATMで金を強制的に

おろされるひともいるらしい。

 

そんな事態になったら、絶対に逃げる

か不意打ちをするか、だろうと思うが

その時になってみないとわからない。

数万円ですんだ自分はラッキーだった

のかもしれない。

 

過去の見切り発車 海外放浪 1人旅 96 カンボジア編《シェリムアップ たびだちのとき)

 

f:id:jinsei-mikiri-hassya:20220103195809j:plain

遺跡でのんびりバナナを食べている子供


寄り道遺跡?も含めて、5つの遺跡を

回った。

 

出発時は1日かかると思っていたが、

1つ1つの遺跡観光に30分も

かからなかったため、

遺跡を観終わるころにはまだ

午前11時だった。

 

これは、今日中にプノンペンまで

戻れるかもしれない。。。

そう思うと、いてもたっても

いられない気分になる。

 

バイタクの運ちゃんにチェックアウト

は何時だろうか、と聞いてみると、

少し考えて彼は11時だといった。

 

となると、

宿につくのは正午くらいだろうから、

もう一泊せねばならないのか。。。

 

いや、たとえチェックアウトが1時間

過ぎても、昨日までの宿泊費で

なんとかしてもらおう。

いざとなったらどうせ1泊6ドルだ、

余計に払ってでもプノンペンへ行き、

そしてラオスに向かおう。。。

 

僕が今日宿を出ることを決めたのを

みて、バイタクの運ちゃんが、

今日帰るの?明日でいいじゃん、

とさみしそうに言う。

 

確かに、僕が泊っていたトムソンと

いう宿は、既に3泊しているせいか、

皆顔なじみだ。さみしさは僕にもある。

まるで田舎に泊まろうという番組で

宿泊先の民家を旅立つ芸人みたいな

気分になる。

 

トムソンは、僕がこの旅で、はじめて

アットホームな気分になれた場所だ。

 

だが、もし年内に帰るのなら、

あと1カ月くらいしかなく、

そしてラオスも回るのなら、

できる限りもっといろいろ回りたい。

 

もし、年内に帰るのなら。。。

もし、タイで旅を終えられるのなら。。。

 

いったい僕はどこで旅をやめるのだろう。

やめられるのだろう。

 

僕に仕事を紹介してくれた

就職エージェントは、仕事を辞めて

3カ月たつと、再就職が厳しくなって

くるといっていた。

 

くわえて、僕は誕生日を1月20日に

控えている。。。

無職の男に、無駄に年を重ねる

メリットはない。

 

今後のことを考えるのなら、

やはり年内に戻るのが妥当なのでは

ないか。。。

 

宿に到着したのは、12時くらいだった。

チェックアウトプリーズ、というと、

オーナーらしきフロントのおじさんは、

オーケー、バスはどうする?

と聞いてくる。

チェックアウトを過ぎていることは

何もいってこない。

 

このおじさんは、角刈りなうえ、

角ばった顔をして、眼光が鋭く、

ほとんど笑顔をみせないが、

その分、誠実で信頼できる人のようだ。

(警察官の方が似合いそうだが)

 

あるいは、1時間くらいのズレなど、

誰も気にしないお国柄なのかも

しれないが。。。

 

そして僕は、再びプノンペンへ向かう。